Zoomを使った卒後研修説明会2021 ご案内

緊急告知!
将来,小児科医の道を考えている医学生、および初期・後期研修医の皆さん
卒後研修の説明会を開催します.
Zoomを使った説明会は,ご自宅からでもご視聴可能です.
ぜひご参加下さい!
☆Zoom会議案内希望の方はこちらまで!
戸川貴夫(医局長) t.togawa@med.nagoya-cu.ac.jp

カテゴリー: 医局からのお知らせ | Zoomを使った卒後研修説明会2021 ご案内 はコメントを受け付けていません

心理・発達グループ

  1. メンバー(2021年4月現在)

大橋 圭(病院助教)、今枝 正行(非常勤医師:名古屋市北部地域療育センター所長)、浅井朋子(非常勤医師:名古屋市発達障害者支援センターりんくす名古屋所長)、福原里美(非常勤医師:里童こころと育ちのクリニック院長)

  1. 臨床・教育

名古屋市立大学小児科心理発達グループは、1965年(昭和40年)に斎藤久子先生が始めた発達や習癖の問題などの“病気以外の子どもの問題”を扱う外来、その後のNICUに入院歴のある児や先天代謝異常時のフォローアップ外来に起源し、日本で最も古くから発達の診療を行ってきた小児科の外来の一つです。その伝統は主に発達障害を診療する石川道子先生、主に心身症を診療する井口敏之先生に引き継がれ、現在まで続いています。名古屋市立大学小児科の医局には、名古屋市や愛知県を中心とする東海地方の療育センター・総合病院・クリニック等で、発達障害や心身症などの子ども発達や心理的な問題を診療している医師が多く在籍しています。

子どもの精神疾患・神経発達症(発達障害)・心身症・不登校・虐待など、子どもの心の問題をサブスペシャリティとする小児科医・精神科医を対象として、2015年に日本小児精神神経学会・日本小児心身医学会・日本児童青年精神医学会・日本思春期青年期精神医学会の4学会共同で『子どものこころ専門医』が創設されました。現在は暫定制度で運用されていますが、2022年度から本格的な研修制度が開始される予定です。名古屋市立大学小児科においても、関連病院・療育センター等と連携して、幼児期〜児童期〜思春期の診療経験が積むことが可能な体制を整えていきます。

名古屋市立大学病院小児科心理発達外来では、毎週火曜日に外来診療を行っています。医師及び心理士が互いに連携しながら下記の疾患・障害を中心に診療に従事しています。受診される方々のお話を十分に把握し、お答えしていくために、診療時間が長くなることもありますが、スタッフの熱意と皆様のご理解によって支えられています。集団療育・リハビリ等は当院では行えないため、必要に応じて療育センター等へご紹介させていただきます。

  • 自閉スペクトラム症(ASD:自閉症、アスペルガー障害、広汎性発達障害など)

対人相互反応、意思伝達の発達の質的な障害と限局的な興味集中や反復的な常同行動を主な特徴とする発達特性です。

  • 注意欠陥多動症(AD/HD)

発達年齢に相応しない不注意、多動性(落ち着きのなさ)、衝動性を主な特徴とする発達特性です。

  • 知的発達症

全般的な知的発達に遅れを認める発達特性です。

  • 限局性学習症(LD)

発達年齢に相応しない、読字・書字・算数のいずれかにおいて特異的な困難さが認められる発達特性です。

  1. 研究

心理発達外来でのフォローアップ児の縦断的調査や横断的調査、症例報告など臨床に根づいた研究・論文は以前より多くありました。一方で、心理発達を研究テーマとして大学院に進学し研究する小児科医は永らくいませんでした。しかし、最近、水野賀史医師が福井大学子どものこころの発達研究センターにて発達障害児の脳画像研究を行って学位を取得、その後はStanford大学に留学しています。また、大橋圭医師が名古屋市立大学新生児・小児医学分野にて齋藤伸治教授の指導のもと、発達障害児の遺伝学的解析を行い、学位を取得しました。ともに実際の発達障害児を対象とした研究を行っており、今後も研究者である一方で“臨床医”として目の前の患者さんの診療に役立てられる研究を継続していきたいと考えています。

4.近年の研究業績

Ohashi K, et al. Comprehensive Genetic Analysis of Non-syndromic Autism Spectrum Disorder in Clinical Settings. J Autism Dev Disord. in press

Mizuno Y, et al. Structural brain abnormalities in children and adolescents with comorbid autism spectrum disorder and attention-deficit/hyperactivity disorder. Translational Psychiatry. 2019; 9(1): 332.

Mizuno Y, et al. Catechol-O-methyltransferase polymorphism is associated with the cortico-cerebellar functional connectivity of executive function in children with attention-deficit/hyperactivity disorder. Sci Rep 2017; 7(1): 4850.

Ohashi K, et al. Concordance of classifications using DSM-5 and DSM-IV-TR criteria for autism spectrum disorder: Autism Spectrum Disorder in DSM-5 and DSM-IV-TR. Pediatr Int. 2015; 57(6): 1097-1100.

カテゴリー: 心理・発達 | 心理・発達グループ はコメントを受け付けていません

アレルギーグループについて

1. メンバー(2021年4月現在)

野村孝泰(助教)、中岡晃子(大学院生)、尾関和芳(研究員)、谷田寿志(研究員)、神岡直美(研究員)

2. 臨床・教育

臨床:多くの先生が携わってくださっていますが、地域連携や勉強会により、少しでもグループでのサポートができればと考えています。病院が重症例の受け皿になることが当然ですが、集談会などで発表した西部医療センターの「アトピー性皮膚炎教育入院」、聖霊病院の「直接入院食物経口負荷試験」は、地域のアレルギー診療をサポートする一歩進んだ形かと思います。2020年に開催を予定した関連病院の医師を広く対象とした「名市大小児アレルギーセミナー」が残念ながら一旦中止となっていますが、地域のアレルギー診療をサポートし議論する重要な会として企画しましたので、引き続き開催の時期を探っていこうと思います。

教育:基礎研究、専門医取得、一般小児科医としてのアレルギー領域の修練、医学部学生やコメディカルの教育など、様々な点での教育活動があるかと思います。我々はそれらに対して様々なアプローチを行っており、定例の「アレルギー勉強会」、年に1回の「コメディカル対象の勉強会」、新型コロナウイルスの影響で一旦中止となりましたが「名市大小児アレルギセミナー」などを活動基盤としてグループで具体的に取り組んでいます。2020年より「アレルギー勉強会」は、多くの先生が参加できるようにオンライン会議化しています。

社会貢献:名古屋市のトワイライトスクールの食物アレルギー対応について、初期の会議から携わり、現在も引き続き定期的なエピペン講習会を担当しています。また、愛知県の主催するアレルギー研修会での講師、小牧市民病院の救急救命士と連携したアナフィラキシー対応のロールプレイ、東三河を中心とした学校や園を対象とするエピペン講習会など、行政や地域と関わるなかで、社会貢献を継続して行っています。

 3. 研究

研究:可能であれば基礎研究まで幅を広げて研究活動を行うことが大学の使命かと思います。幸いにも野村の海外留学の経験をもとに、動物実験を行う一定の研究資金を得ましたので、これから継続的に研究活動ができるよう努めていきます。また、臨床活動に近いところで行われる研究活動に、グループとしてまとまって取り組んでいます。これまでに多施設で行われる経口負荷試験について共通データベースを用いることで解析し(論文報告)、最近ではダニ舌下免疫療法の導入時のリスク因子についてグループとして解析を行ったところです(論文報告)。どのような世界なのか触れてみないとわからないところがありますので、少しでも興味があればぜひ声をかけてください。

 4. 獲得研究費 (2021年4月時点)

野村孝泰

・”レプチンに注目した肥満によるアトピー型喘息発症の免疫機序の解明”(文部科学省科学研究費 若手)

・”胃食道逆流に注目した牛乳アレルギーモデルマウスの免疫機序の解明” (公益財団法人日本ハム食の未来財団 個人研究助成)

尾関和芳

・”肺胞マクロファージに注目したウイルス感染症による気管支喘息の発症促進機序の解明”(文部科学省科学研究費 基盤C)

5. 近年の研究業績

1. Tanida H, Nomura T, Kondo Y, Hirabayashi Y, Wakatsuki J, Saitoh S. House Dust Mite SLIT-tablet is Well Tolerated in Pediatric Patients with Controlled Asthma. Asian Pac J Allergy Immunol. (in press)

2. 金原亜紀,谷田寿志.食物経口負荷試験における薬剤師介入の試み.日本小児臨床アレルギー学会誌 2019;17:19-23.

3. 井口世里楠, 藤木理代, 谷田寿志, 他. 外食を楽しくする「アレルギーっこの外食マップ」の作成. 日本小児臨床アレルギー学会誌 2019;17:28-31.

4.原田さつき, 谷田寿志.  東海北陸地方の乳児院栄養士と食物アレルギー児対応の現状と問題点. 日本小児臨床アレルギー学会誌 2018;16:363-366.

5. Kamioka N, Nomura T, Tanida H, et al. Probability curves for predicting symptom severity during an oral food challenge with wheat. Allergol Int 2017;66:627–8.

6. Nomura T, Suzuki M, Yokota M, et al. Effect of Japanese cedar-specific sublingual immunotherapy on allergen-specific TH2 cell counts in blood. Ann Allergy Asthma Immunol 2016;117:72-8.

7. Yoneyama M, Nomura T, Tanida H, et al. Probability curves for predicting symptom severity during oral food challenge with milk. Ann Allergy Asthma Immunol 2015;115:251–3.

8. 野村孝泰,神田康司,加藤泰輔,他.共通プロトコルを用いた食物経口負荷試験ネットワークの構築.日本小児アレルギー学会誌 2015;29:260-9.

9. Nomura T, Kanda Y, Kato T, et al. Probability curves focusing on symptom severity during an oral food challenge. Ann Allergy Asthma Immunol 2014;112:556–7.e2.

10. Nomura T, Tsuge I, Inuo C, et al. Effect of Japanese cedar specific immunotherapy on allergen-specific TH2 cells in peripheral blood. Ann Allergy Asthma Immunol 2013;110:380-5.

カテゴリー: アレルギー | アレルギーグループについて はコメントを受け付けていません

新生児グループ

1. メンバー (2021年4月時点)

岩田欧介(准教授)、戸川貴夫(講師)、久野正(病院助教)、岩田幸子(病院助教)、横井暁子(臨床研究医)、加藤晋(助教)、津田兼之介(病院助教)、川瀬恒哉(病院助教)、水谷優子(病院助教:西部医療センター)、深谷聡子(大学院生)、中村泰久(大学院生)、鈴木智子(大学院生)

 

2. 臨床・教育

初代小川次郎教授は日本における新生児医療の父として知られ、ここ名古屋市立大学において黎明期の新生児医療の礎を築きました。新生児医療は名古屋市立大学小児科の伝統として更なる発展を遂げ、今日も日本と世界をリードする臨床・教育・研究体制が引き継がれています。関連施設の大半(名古屋市立大学病院西部医療センター名古屋第二赤十字病院聖霊病院大同病院海南病院小牧市民病院一宮市立市民病院豊橋市民病院愛知医科大学病院市立四日市病院聖隷三方原病院聖隷浜松病院)が地域もしくは総合周産期母子医療センターNICUの指定を受け、東海地区の周産期医療の中核を担っています。新生児専門医を取得している医局員は関連施設とあわせて約40名にのぼります。

1.大学病院の利点を生かした各専門科との連携

名古屋市立大学病院NICUは現在、NICU12床、GCU15床の合計27床で運営しています。2017年度以降の人員の増強や無痛分娩センター開設による相乗効果で、分娩数およびNICU入院数が増加を続けています。産婦人科部門の看板である臨床遺伝医療部や不妊・不育症外来と関連して、超早産児だけでなく、先天的な多臓器不全に対し、長期間集中管理を必要とするハイリスク症例が多くを占めるのが特徴です。

また、アクティビティの高い小児循環器・小児心血管外科チームとの共闘で、先天性心疾患のクリティカルケアを多く経験できることも大きなアドバンテージです。また、初代小川次郎教授が描いた“母と子を中心にした医療”を支えるように発展した小児の外科・泌尿器科・眼科・脳神経外科チームのサポートを受けて、新生児の外科疾患にも高いレベルで対応することができる、県内でも数少ない施設です。外科医の集約化の流れから外科症例を管理しないNICUが増えている中で、名古屋市立大学病院NICUが新生児医療を志す先生方に、偏りのない研修機会を提供できる施設であり続けることも大切な役割と考えています。

2.全員で診て,全員で考える

主治医制は1人1人の患者さんに深く関わることができる一方で,長期間集中治療を要する重症児では医師にかかる負担は過重となり、ベストな判断ができなくなることも少なくありません.主治医に重要な判断が集中することで、診断や治療に対する多面的な考え方が排除されることもよく見られる弊害です.特にNICUに入院する重症児では,チーム一丸となっての素早い情報収集と決断・行動が求められます.主治医によって医療の質が変わらないよう、私たちは365日、1日に何度も、チームによる情報の共有と、想定外をなくす熱い議論を繰り返しています.このことにより

・こまめな情報共有が素早い軌道修正が可能となります.

・医師,看護師のみならず,家族にもチームの一員として参加して頂くことを意識しています.このことにより早期から退院にむけての展望が共有され,一日も早い在宅移行が可能になります.

・私たち医療者も一人の親であり,人間です.プライベートも大事に心身ともに健康に過ごすことが必要と考えています.常に全力で診療にあたるため,お子さんをお預かりするという重大な責任を果たすためにも常にリフレッシュした状態で診療にあたることを心掛けています.

3.新生児時蘇生法の普及,啓発活動

名古屋市立大学病院は新生児蘇生法普及事業の愛知トレーニングサイトであり、新生児蘇生法講習会開催の中心的な役割も担っています。多くの学生・医師・看護師・助産師などに新生児蘇生法を習得していただく機会を提供しています。

4.多様性と受容性に富んだ研究環境

現在の臨床エビデンスは不完全であり,だれしも不足分を経験的仮説で補っています.日々の絶え間ない仮説思考は,臨床現場からクリニカルクエスチョンを生み出すことにつながります.多忙な新生児の集中治療現場で,決められた時間に研究するのは困難ですが,それぞれのスタッフが自分のテーマを持ち,研究活動を展開しています。研究活動は小児科内にとどまらず,臨床・基礎講座とのコレボレーションも積極的に行っています.また近年では台湾成功大学との研究提携を開始し,日本・台湾の合同チームから世界に新たなエビデンスを発信しています。

 

3. 研究

  • 早産児の出生早期からの言語聴覚刺激や視覚刺激が発達予後にもたらす効果(岩田欧介・深谷聡子・鈴木智子)
  • 新生児の痛みや慢性ストレスの科学的定量(岩田欧介・深谷聡子・鈴木智子)
  • 高周波数超音波プローブを用いた新生児脳傷害のベッドサイド評価(岩田幸子・中村泰久)
  • NICU災害トリアージ法の確立(岩田欧介・今井一徳)
  • 新生児の血清フェリチン値を規定する因子の検討(久野正)

血清フェリチンは急性期反応蛋白の側面を有するが、関連する因子は多岐にわたります。新生児フェリチン値に強く関連する因子を明らかにすることで、疾病の早期診断と治療に活かしたいと考えています。方法は主に周産期センター入院児の臨床記録を後方視的に検討です。

  • 新生児胆汁うっ滞性疾患の網羅的遺伝子解析による稀少難病の早期診断と病態解析(戸川貴夫)

年間およそ100件近い解析依頼を全国の小児科、NICUから受けています。大学院生の伊藤彰悟先生が精力的に解析をして下さり、分子遺伝学的に診断がつく症例はおよそ35%となっています。最近は筑波大学小児科今川和生医師との共同研究で、対象疾患の遺伝学的解析の底上げも図っています。一方、病態解析、治療法開発の取り組みは東京大学薬学部林久允助教と共に行い、基礎実験についても学ばせていただいています。また最近では共同研究として、ベトナムのハノイにあるVINMEC International Hospitalから解析依頼があり、驚きの発見をしています。現在、国内外で共同研究をしていますが、若手医師の参画が不可欠で次世代のホープを募集しています。

  • マウスモデルを用いた慢性肺疾患の病態解析と治療法の開発(加藤晋・深谷聡子・鈴木智子)

H29年度から文部科学省科学研究費補助金を得て、実験系の確立と解析を進めています。動物センターに設置したチャンバーを用いて高濃度酸素暴露による慢性肺疾患マウスモデルを作成し、肺胞形成に関わる成長因子の活性化に関わる酵素をターゲットに、新たな疾患概念の確立に向けて研究を進めています。他の診療グループと共同でNCU肺疾患研究グループを立ち上げ、得意分野を持ち寄ってオンリーワンの研究を追求しています。

  • 新生児脳傷害の包括的病態解明と再生促進技術の開発(川瀬恒哉・中村泰久)

神経発達・再生医学分野(澤本和延教授)との共同研究で主にマウスを用いた実験を展開しています。メタボローム解析・single cell RNA-seq・3次元電子顕微鏡など最先端の技術を取り入れています。新生児脳傷害の再生医療の開発につなげたいと考えています。

  • Neonatal research Network(NRN)データベースネットワーク事業への参加(岩田幸子・加藤晋)
  • 近赤外線時間分光法を用いたベッドサイドでの新生児脳損傷の定量評価(津田兼之介・岩田幸子)
  • ビッグデータに基づいた胎便吸引症候群の発症因子の検討(横井暁子・後藤玄夫:西部医療センター・岩田欧介)
  • APRスコアを用いた超早産児のバクテリアルトランスロケーションと敗血症発症のメカニズム解明(横井暁子・後藤玄夫・岩田欧介)

医局の先生方との共同研究

  • 人工呼吸管理における加温加湿の非侵襲的定量(中根:豊橋市民病院・岩田欧介・今井一徳)
  • 循環障害を発症したMD双胎の発症予測因子の検討(横山岳彦:名古屋第二赤十字病院・岩田欧介)

4. 獲得研究費 (2021年4月時点)

岩田 欧介

・”母親の録音言語は早産児の言語発達を改善するか?”(文部科学省科学研究費 基盤A)

・”痛み・苦痛を客観定量する簡便な方法の確立~意思表示困難者の声が反映されるケアを求めて” (科学技術振興機構 創発的研究支援事業)

戸川 貴夫

・“遺伝性胆汁うっ滞疾患に対する全ゲノム解析による新規分子病態の発見と診断率の向上”(文部科学省科学研究費 基盤C)

岩田 幸子

・”睡眠同期を中心にした母児関係構築の遅れが母の育児不安と児の高次脳機能に与える影響” (文部科学省科学研究費 基盤C)

加藤 晋

・”肺胞マクロファージの炎症調節機能に着目した重症型慢性肺疾患の病態解明” (文部科学省科学研究費 基盤C)

津田 兼之介

・”Late preterm児の周生期ストレスに対する脳循環制御の解明” (文部科学省科学研究費 若手研究)

川瀬 恒哉

・”早産児脳傷害の包括的病態解明と神経再生促進技術の開発” (文部科学省科学研究費 若手研究)

・”胎児から新生児へのアミノ酸代謝変化とその異常 -生後の神経幹細胞機能との関わり-” (公益財団法人 小児医学研究振興財団 アサヒグループ研究助成)

5. 近年の研究業績

1.Tsuda K, Shibasaki J, Isayama T,et al. Body temperature, heart rate and long-term  outcome of cooled infants: an observational study. Baby Cooling Registry of Japan. Pediatr Res. 2021 Online ahead of print.

2. Mizutani Y, Kinoshita M, Lin YC, et al. Temporal inversion of the acid-base equilibrium in newborns: an observational study. PeerJ. 2021;9:e11240

3. Hayakawa K, Kawase K, Fujimoto M, et al. Utility of breakpoint-specific nested-PCR for the diagnosis of Emanuel syndrome. Pediatr Int. 2021 (in press)

4. Iwata O, Iwata S, Lin YC, et al. Promoting sound development of preterm infants in the name of developmental neuroscience: Beyond advanced life support and neuroprotection. Pediatr Neonatol. 2021 ; 62 (Suppl 1):S10-S15.

5. Kato S, Iwata O, Yamada Y, et al. Standardization of phototherapy for neonatal hyperbilirubinemia using multiple-wavelength irradiance integration. Pediatr Neonatol. 2020;61(1):100-105.

6. Suzuki T, Togawa T, Kanno H, et al. A Novel α-Spectrin Pathogenic Variant in Trans to α-Spectrin LELY Causing Neonatal Jaundice With Hemolytic Anemia From Hereditary Pyropoikilocytosis Coexisting With Gilbert Syndrome [published online ahead of print. 2020 Apr 13. J Pediatr Hematol Oncol.

7. Iwata S, Kinoshita M, Fujita F, et al. Peripartum depression and infant care, sleep and growth. Sci Rep. 2019;9(1):10186.

8. Yokoi K, Iwata O, Kobayashi S, Muramatsu K, Goto H. Influence of foetal inflammation on the development of meconium aspiration syndrome in term neonates with meconium-stained amniotic fluid. PeerJ. 2019;7:e7049.

9. Iwata S, Kinoshita M, Okamura H, et al. Intrauterine growth and the maturation process of adrenal function. PeerJ. 2019;7:e6368.

10. Tsuda K, Iwata S, Mukai T, et al. Body Temperature, Heart Rate, and Short-Term Outcome of Cooled Infants. Ther Hypothermia Temp Manag. 2019;9(1):76-85.

11. Ohshita H, Kawase K, Takagi D, Kondo S, Saitoh S. Regional Differences in Clinical Features of Kaposiform Hemangioendothelioma of the Intestinal Tract. J Pediatr Hematol Oncol. 2018;40(6):491-493.

12. Jinnou H, Sawada M, Kawase K, et al. Radial Glial Fibers Promote Neuronal Migration and Functional Recovery after Neonatal Brain Injury. Cell Stem Cell. 2018;22(1):128-137.e9.

カテゴリー: 新生児 | 新生児グループ はコメントを受け付けていません

腎臓グループ

1. メンバー(2021年4月現在)

上村治(一宮医療療育センター センター長)、後藤芳充(名古屋第二赤十字病院 小児腎臓科部長)、牛嶌克実(市立四日市病院 小児科副部長)、志水麻実子(志水こどもクリニック)、藤田直也(あいち小児保健医療総合センター 副センター長)、永井琢人(多治見市民病院 小児科部長)、笠原克明(名古屋第二赤十字病院 小児腎臓科副部長)、小出若登(市立四日市病院 小児科副部長)、山田拓司(名古屋市立大学医学部付属西部医療センター 第二小児科副部長)、岩田直之(いわたこどもクリニック)、山川聡(やまかわこどもクリニック)、後藤智紀(市立四日市病院 小児科副部長)、中野優(名古屋市立大学 臨床研究医)、田中一樹(あいち小児保健医療総合センター 腎臓科医長)、真島久和(名古屋第二赤十字病院)、山口玲子(あいち小児保健医療総合センター 総合診療科医長)、笠置俊希(あいち小児保健医療総合センター)、服部俊彦(あいち小児保健医療総合センター)、渡邊千裕(豊橋市民病院)(卒年順)

2. 臨床・教育

腎臓グループの関連施設は現在、あいち小児保健医療総合センター、一宮医療療育センター、いわたこどもクリニック、市立四日市病院、多治見市民病院、豊橋市民病院、名古屋市立大学病院、名古屋市立大学医学部付属西部医療センター、名古屋第二赤十字病院、やまかわこどもクリニック(五十音順)の10施設から構成されています。

腎臓グループでは小児の腎疾患のcommon diseaseであるネフローゼ症候群、急性・慢性糸球体腎炎、尿路感染症に始まり、複雑な先天性腎尿路疾患、急性腎不全や慢性腎不全など高度で集約的な医療を要する疾患まで、幅広い腎尿路疾患を対象として診療・研究を行っています。それらのなかでも特に生涯にわたって診療の継続を必要とする小児の慢性腎臓病(CKD)に対して包括的なアプローチすることを我々は得意としています。

腎臓グループの関連施設は、日本小児腎臓病学会内の小児CKD対策委員会の主要な研究施設として日本をリードしてCKDに関する各種研究や調査を行っています。現在までに、小児の血清クレアチニンの正常値、更にイヌリンクリアランスを用いた正確な糸球体濾過量の測定をし、本邦小児の血清クレアチニンを用いた推算式を作成しており、これらは現在本邦の小児腎疾患の診療で必要不可欠なものとして汎用されるようになっています。

一方でcommon diseaseに対しても根拠に基づいた的確かつ丁寧な診療を行うことも我々は重視しています。名古屋市立大学小児科に関連する医師が中心で構成されている腎臓グループ、”NCKiDs”は20年以上の歴史があり、各腎疾患の治療プロトコルを作成してきました。NCKiDs はNagoya City university, Kidney Disease, kidsの略で、現在(2021年4月)、愛知医科大学病院、あいち小児保健医療総合センター、一宮医療療育センター、いわたこどもクリニック、岐阜県総合医療センター、市立四日市病院、聖隷浜松病院、多治見市民病院、豊橋市民病院、名古屋市立大学病院、名古屋市立大学医学部付属西部医療センター、名古屋第二赤十字病院、やまかわこどもクリニック(五十音順)の13施設が参加しています。これらの治療プロトコルは我々のグループの治療成果と新しく発表された論文などを元に作成していますが、医療の進歩や新たなエビデンスの蓄積に合わせて適宜updateしていく必要があることから、定期的にグループで会議「PMP」(Protocol Making Project)を開催し、日々議論を重ねています。これらの治療プロトコルは、名古屋第二赤十字病院のホームページ(URL: https://www.nagoya2.jrc.or.jp/kidney-center/syounikannzouka/)に掲載されています。私達の成果をご覧いただき、ぜひ活用してください。

臨床面では、名古屋市立大学小児科の腎臓グループでは時代に先駆けて、小児慢性腎疾患患児に不要な運動制限をしない方針を打ち出すなど、腎疾患患児の小児期だけでなく成人期を含めた長期的なQOLを常に意識した診療を行っています。小児の腎疾患の発見のきかっけとなる学校検尿から腎移植後の管理までトータルに診療を行うことが今までの我々の特徴でしたが、これからは周産期部門や泌尿器外科、集中治療科などの他部門に加え、さらにコメディカルや地域医療とも連携して、出生前から成人移行期まで、こどもの人生のすべてのステージを途切れることなくサポートする診療体制を構築していくことも新たな目標の一つです。

NCKiDsではプロトコルの作成だけでなく、腎疾患や治療を理解し興味を持っていただくために講師を招くなどして年2回の談話会『小児腎疾患談話会(PMP+)』を開催しています。NCKiDsは決して閉ざされた会ではありません。PMP会議への参加も大歓迎ですので関心のある先生のご参加をお待ちしております。詳しい開催の案内は「医局だより」をご参照ください。

下記のページでNCKiDsプロトコールを紹介しています。

https://www.nagoya2.jrc.or.jp/kidney-center/syounikannzouka/

3. 研究

・紫斑病性腎炎(Henoch-Schönlein purpura nephritis :HSPN)における経時的腎病理変化の検討(笠原克明)

・溶連菌感染後急性糸球体腎炎の乏尿の病態についての研究(真島久和)

・ネフローゼ症候群治療におけるステロイド国際投与法と長期漸減法の違いによる初回再発に関する比較検討(真島久和)

・上部尿路感染症における原因菌および、その感受性に関する検討(NCKiDs)

・膜性腎症の長期予後に関する検討(NCKiDs)

・C3腎症の臨床的経過に関する検討(NCKiDs)

・愛知県小児腎臓病専門施設における、学校検尿有所見者の横断的および縦断的追跡調査(後藤芳充)

・一宮市における学校検尿事業の実態調査研究(岩田直之)

・日本人小児における聴診法による血圧基準値(藤田直也)

・メタゲノム解析による移植後簡易診断の開発に関する研究:(愛知医科大学 社会人大学院 腎移植外科)(田中一樹)

4. 獲得研究費 (2021年4月時点)

中野優

ろ紙血を用いた新生児腎不全スクリーニング(文部科学省科学研究費 2019年度 若手研究 19K17371)

上村治

令和3年度厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)

「小児腎領域の希少・難治性疾患群の診療・研究体制の発展」(20FC1028)研究分担者

後藤芳充

愛知県小児腎臓病専門施設における、学校検尿有所見者の横断的および縦断的追跡調査(腎臓財団委託費)

岩田直之

公益財団法人愛知腎臓財団

「一宮市における学校検尿事業の実態調査研究」

5. 近年の研究業績

  1. Majima H, Kasahara K, Gotoh Y. Rituximab-induced serum sickness with idiopathic nephrotic syndrome in a child. Pediatr Inter. (in press)
  2. Uemura O , Ishikura K , Kaneko T , Hirano D , Hamasaki Y , Ogura M , Mikami N , Gotoh Y , Sahashi T , Fujita N , Yamamoto M , Hibino S , Nakano M , Wakano Y , Honda M. Perinatal factors contributing to chronic kidney disease in a cohort of Japanese children with very low birth weight. Pediatr Nephrol. 2021; 36: 953-960.
  3. Tanaka K, Adams B, Aris AM, Fujita N, Ogawa M, Ortiz S, et al. The long-acting C5 inhibitor, ravulizumab, is efficacious and safe in pediatric patients with atypical hemolytic uremic syndrome previously treated with eculizumab. Pediatr Nephrol. 2021; 36: 889-98.
  4. Majima H, Yoshida R, Kasahara K, et al. Percutaneous transluminal renal angioplasty with CO2 in a child. Pediatr Inter 2021; 63: 227-229.
  5. Tanaka K, Fujita N, Hibino S. Prophylactic amoxicillin for the prevention of meningococcal infection in infants with atypical hemolytic uremic syndrome under treatment with eculizumab: a report of two cases. CEN Case Rep. 2020; 9: 247-51.
  6. Gotoh Y, Shishido S, Hamasaki Y, et al On Behalf of the Pediatric Kidney Transplantation Society for Research. Kidney function of Japanese children undergoing kidney transplant with preemptive therapy for cytomegalovirus infection. Transpl Infect Dis. 2020; 22: e13271.
  7. Kasahara K, Gotoh Y, Majima H, et al. Eculizumab for pediatric dense deposit disease: A case report and literature review. Clin Nephrol 2020; 10: 96-102.
  8. Hibino S, Uemura O, Uchida H, Majima H, Yamaguchi R, Tanaka K, Kawaguchi A, Yamakawa S, Fujita N. Solute clearance and fluid removal: large-dose cyclic tidal peritoneal dialysis. Ther Apher Dial. 2019; 23: 180-186.
  9. Kasahara K, Gotoh Y, Kuroyanagi Y, Nagano C, Yamakawa S, Tanaka K, Takeda A, Uemura O. Steroid- and immunosuppressant-based protocol of Henoch-Schönlein purpura nephritis without angiotensin inhibitors in the acute phase: case series with correlation to histology. Minerva Pediatr. 2018 Nov 7. doi: 10.23736/S0026-4946.18.05324-0.
  10. Kubota W, Honda M, Okada H, Hattori M, Iwano M, Akioka Y, Ashida A, Kawasaki Y, Kiyomoto H, Sako M, Terada Y, Hirano D, Fujieda M, Fujimoto S, Masaki T, Ito S, Uemura O, Gotoh Y, Komatsu Y, Nishi S, Maru M, Narita I, Maruyama S. A consensus statement on health-care transition of patients with childhood-onset chronic kidney diseases: providing adequate medical care in adolescence and young adulthood. Clin Exp Nephrol. 2018; 22: 743-751.
  11. Yamakawa S, Nagai T, Uemura O. Down syndrome and mild kidney dysfunction. Pediatr Int. 2018; 60: 391-393.
  12. Uemura O, Iwata N, Nagai T, Yamakawa S, Hibino S, Yamamoto M, Nakano M, Tanaka K. Influence of thyroid function on glomerular filtration rate and other estimates of kidney function in two pediatric patients. CEN Case Rep. 2018; 7: 169-173.
  13. Gotoh Y, Uemura O, Ishikura K, Sakai T, Hamasaki Y, Araki Y, Hamda R, Honda M; Pediatric CKD Study Group in Japan in conjunction with the Committee of Measures for Pediatric CKD of the Japanese Society of Pediatric Nephrology. Validation of estimated glomerular filtration rate equations for Japanese children. Clin Exp Nephrol. 2018; 22: 931-937.
  14. Uemura O, Ishikura K, Gotoh Y, Honda M. Creatinine-based estimated glomerular filtration rate for children younger than 2 years. Clin Exp Nephrol. 2018; 22: 483-484.
  15. Kuroyanagi Y, Gotoh Y, Kasahara K, Nagano C, Fujita N, Yamakawa S, Yamamoto M, Takeda A, Uemura O. Effectiveness and nephrotoxicity of a 2-year medium dose of cyclosporine in pediatric patients with steroid-dependent nephrotic syndrome: determination of the need for follow-up kidney biopsy. Clin Exp Nephrol. 2018; 22: 413-419.
  16. Hibino S, Takeda A, Nishino I, Iwata N, Nakano M, Tanaka K, Yamakawa S, Nagai T, Uemura O. Severe Glomerular Endothelial Injury Associated with a Short D4Z4 Repeat on Chromosome 4q35. Intern Med. 2017; 56: 1849-1853.
  17. Uemura O, Yokoyama H, Ishikura K, Gotoh Y, Sato H, Sugiyama H, Honda M, Matsuo S. Performance in adolescents of the two Japanese serum creatinine based estimated glomerular filtration rate equations, for adults and paediatric patients: A study of the Japan Renal Biopsy Registry and Japan Kidney Disease Registry from 2007 to 2013. Nephrology. 2017; 22: 494-497.
  18. Nakano M, Uemura O, Honda M, Ito T, Nakajima Y, Saitoh S. Development of tandem mass spectrometry-based creatinine measurement using dried blood spot for newborn mass screening. Pediatr Res. 2017; 82: 237-243.
  19. Yamsaki Y, Uemura O, Nagai T, Yamakawa S, Hibi Y, Yamamoto M, Nakano M, Kasahara K, Bo Z. Pitfalls of diagnosing urinary tract infection in infants and young children. Pediatr Int. 2017; 59: 786-792.
  20. Nagai T, Uemura O, Kaneda H, Ushijima K, Ohta K, Gotoh Y, Satomura K, Shimizu M, Fujieda M, Morooka M, Yamada T, Yamada M, Wada N, Hashimoto Y. The true distribution volume and bioavailability of mizoribine in children with chronic kidney disease. Clin Exp Nephrol. 2017; 21: 884-888.
  21. Hibino S, Nagai T, Yamakawa S, Ito H, Tanaka K, Uemura O. Pharmacokinetics of mycophenolic acid in children with clinically stable idiopathic nephrotic syndrome receiving cyclosporine. Clin Exp Nephrol. 2017; 21: 152-158.
  22. Hirano D, Ishikura K, Uemura O, Ito S, Wada N, Hattori M, Ohashi Y, Hamasaki Y, Tanaka R, Nakanishi K, Kaneko T, Honda M; Pediatric CKD Study Group in Japan in conjunction with the Committee of Measures for Pediatric CKD of the Japanese Society of Pediatric Nephrology. Association between low birth weight and childhood-onset chronic kidney disease in Japan: a combined analysis of a nationwide survey for paediatric chronic kidney disease and the National Vital Statistics Report. Nephrol Dial Transplant. 2016; 31: 1895-1900.
  23. Kaneda H, Shimizu M, Ohta K, Ushijima K, Gotoh Y, Satomura K, Nagai T, Fujieda M, Morooka M, Yamada T, Yamada M, Wada N, Takaai M, Hashimoto Y, Uemura O. Population pharmacokinetics of mizoribine in pediatric patients with kidney disease. Clin Exp Nephrol. 2016; 20: 757-763.
  24. Ishikura K, Uemura O, Hamasaki Y, Nakai H, Ito S, Harada R, Hattori M, Ohashi Y, Tanaka R, Nakanishi K, Kaneko T, Iijima K, Honda M; Pediatric CKD Study Group in Japan in conjunction with the Committee of Measures for Pediatric CKD of the Japanese Society for Pediatric Nephrology. Insignificant impact of VUR on the progression of CKD in children with CAKUT. Pediatr Nephrol. 2016; 31: 105-12.
  25. Uemura O, Nagai T, Yamakawa S, Kaneko T, Hibi Y, Yamasaki Y, Yamamoto M, Nakano M, Iwata N, Hibino S. Assessment of kidney function in children by enzymatic determination of 2- or 24-h creatinine clearance: comparison with inulin clearance. Clin Exp Nephrol. 2016; 20: 462-8.
  26. Uemura O, Nagai T, Ishikura K, Ito S, Honda M. Mean and standard deviation of reference glomerular filtration rate values in Japanese children. Clin Exp Nephrol. 2016; 20: 317-8.
カテゴリー: 腎臓 | 腎臓グループ はコメントを受け付けていません