新生児(周産期専門医(新生児))

名古屋市立大学大学院医学研究科 新生児・小児医学 助教 津田兼之介
名古屋市立大学大学院医学研究科 新生児・小児医学 准教授 岩田欧介

1 はじめに
 日本周産期・新生児医学会専門医資格認定は、高度なスキルと判断力を提供する周産期医療のスペシャリストを育成する目的で2004年に設立されました。わが国における近代的新生児医療発祥の地である名古屋市立大学では、近年もその伝統を発展させ、新生児専門医を取得している医局員は約40名(東海3県の専門医のうち約半数)にのぼります。

2 対象となる専門医(認定医)制度(2022年5月現在)
・周産期専門医(新生児)(日本周産期・新生児医学会)

3 主な条件
・日本小児科学会の小児科専門医資格
・日本周産期・新生児医学会の会員資格(年会費12,000円)

4 資格取得への道(最短での取得期間:卒後9年)


研修をすすめる上での留意点
 必須認定施設と研修期間:研修期間のうち、6か月以上を基幹認定施設において研修することが求められています。補完認定施設における研修は6か月間を上限に研修期間に加えることができます。妊娠、出産、育児、介護、病気等による研修中断(最大6か月)については申請の上、研修期間とすることができます。
 症例の選択:症例記録簿と症例要約(レポート10例)の作成が必要なため、事前に必要な分野、項目(在胎週数、出生体重、出生年月、受持期間、診断名)を確認しておくとよいでしょう。剖検(1例以上)は研修開始前の症例も記載可能です(剖検自体は必須ではない)。
 業績:学会参加・発表、学術論文(筆頭またはcorresponding authorとして発表)などにより単位が付与され、合計30単位以上の取得が必要です。

5 専門医取得可能な所属施設
 名古屋市立大学の小児医療の歩みは、新生児医療の歩みとほぼ同じであると言っても過言ではなく、学会の認定を受けた基幹施設・指定施設・保管施設は16施設を数え、ほとんどの研修施設において専門医研修を開始することができます。
・基幹施設(6か月以上の研修が必須):豊橋市民病院、名古屋市立大学医学部附属西部医療センター、名古屋市立大学病院、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院、聖隷浜松病院、市立四日市病院
・指定施設:海南病院、一宮市立市民病院、小牧市民病院、愛知医科大学病院、あいち小児保健医療総合センター、聖隷三方原病院、岐阜県立多治見病院
・補完施設:聖霊病院、蒲郡市民病院、大同病院

6 その後の活躍
 関連病院の大半が地域もしくは総合周産期母子医療センターNICUの指定を受けていることもあり、専門医の取得に求められる症例や技術は、後期研修期間にも経験することができます。新生児医療の専門的な技量・知識を取得することで、新生児から思春期、成人移行症例までのライフサイクルに沿って、切れ目のない小児医療を提供することができる、小児科医としての総合力を身に着けることができます。専門医取得後は、新生児医療を専門としない場合にも、新生児症例の多い名古屋市立大学の関連施設において、予期せぬ出生後のトランジション不良などの症例に対して、生涯最適の判断・処置・マネジメントを提供することができるようになります。真の小児科総合医としてのスキルを身につけたい人材だけでなく、キャリアアップしたい、あかちゃんが好き、職務内容や病院選択の選択肢を広げたい、専門医に資格がとにかくとりたい、どんな理由であれ、それに応えられる環境がここ名古屋市立大学には準備されています。

7 参考ホームページ
・日本周産期・新生児医学会(https://www.jspnm.com/

[記事公開日]2022/06/12
[最終更新日]2022/06/20